10年代の幕開けにおけるアンビエント~ニュー・エイジリヴァイヴァルの中核であったエメラルズのシンセシスト、スティーヴ・ハウシルト。エメラルズ在籍時から良質なソロ作を発表し続け、それは10年代が終わりを告げようとする今でも精力的である。ゴーストリー移籍後2作目が早くも到着。イーノやボーズ・オブ・カナダに通じる夢見心地なアンビエントではじまり、そこに揺蕩っていると違和感なくIDM的ビートが切り込んでくる。チェリストをゲストに迎えたチェンバーな響きのミニマルや暴れる電子音などヴァリエーションがありつつノスタルジックな電子音が全体を包んで統一感を演出している。