約8年ぶり、母となって2枚目となる通算9作目のスタジオ・アルバム。まずアレックス・ホープ(セレーナ・ゴメス、カーリー・レイ・ジェプセンなど)とキャサリン・マークス(フォールズ、キラーズなど)という新鋭気鋭の女性クリエイター2名をプロデューサーに起用したという人選に驚き。先行シングル“Reasons I Drink ”などポップなナンバーも数曲あるが、全体的にはピアノ中心のミディアム〜スロウテンポの曲が多く、これまでの作品とは少し毛色の違う壮大かつシリアスな雰囲気を備えている。彼女自身の歌声もこれまでのエモーショナルな力強さを感じさせつつ、伸びやかで包み込むような優しいものに変貌し、非常に興味深い。どことなく母性を感じさせる、彼女にとって新境地の快作だ。