〈シティ・ポップ・レゲエ〉を標榜してのデビューから5年、似た装いで溢れる波間を涼しげに泳いできた彼女が、バンド作品を挿んで3年ぶりのアルバムを完成。今回もクニモンド瀧口プロデュースで、Saigenjiや小林泉美(!)の参加もありつつ、季節外れのBGMが似合いそうな、架空のリゾート感を湛えた都会派ラヴァーズの気品は言わずもがな。エムトゥーメイを借景した“嘆きのオフィスレディ”、宮沢りえのカヴァー“心から好き”が出色だ。