ジャズピアニスト、大口純一郎がドラムに換えて、パーカッショニストと組んだトリオの初アルバム。彼がこのバンドを構想したのは随分以前のこと。その間に、何が一番変化してこのアルバムの音になったのか。それはおそらくパーカッションのセットだろう。シンプルなコンガ中心のセットから日本では珍しいトラップ・ドラムへと進化し、大口自身の構想にさらなる彩りを加えている。レパートリーの中心にはジェリー・ゴンザレスのフォート・アパッチの楽曲が据えられ、そこにオール・ブルースのようなスタンダードが加わる。ブルースはルンバに変化し、このトリオならではのマルチなグルーヴでドライヴする。