ブリストル出身のシンガー・ソングライターがフィービー・ブリジャーズらを擁するUSのデッド・オーシャンズからセカンド・アルバムをリリース。クールでインテリジェントな音楽性に加え、フォトジェニックなルックスはこれから大きな注目を集めていきそうだ。トラッド・フォークからの影響も滲ませつつ、80年代のネオアコを思わせるプロダクションは、むしろインディー・ロックのファンにオススメしたい。リヴァービーかつトゥワンギーに鳴るギターからは、かつてネオアコが持っていたロックンロールへの憧憬も窺える。時折そこに混じる90年代的なオルタナ感も含め、まさに日本人好みなのでは。感情を込めながら、決して声を張らないアンニュイな歌声に心を奪われるリスナーは少なくないはずだ。
フェン・リリー(Fenne Lily)『Breach』フォークやネオアコの影響がブレンドされた物憂いインディー・ロック
