“最初のワルプルギスの夜”はドイツ合唱分野の巨匠フリーダー・ベルニウスにとって、意外にも初録音とのこと。これまで評価の高いメンデルスゾーン録音を多く行った経験に裏打ちされた、合唱とオーケストラのバランスの良さと見通しの良い響きが特筆される。ベルニウスが手塩にかけて指導したシュトゥットガルト室内合唱団の透明な歌声に加えて、ドイツ・カンマーフィルハーモニーのアンサンブルが素晴らしい。パーヴォ・ヤルヴィとの多くの画期的な録音を行い高い評価を受けているこのオーケストラがキレの良い演奏でベルニウスと合唱、ソリストに寄り添い、作品の躍動感を引き出すことに貢献している。