ボカロPのバルーンとしても知られる彼の初フル作は、6つのタイアップ曲を含む15曲入り。〈取り巻く環境や価値観が変化していった2020年という時期だからこそできた〉というアルバムで、軽快で疾走感のある特徴的なサウンドは健在ながら、闇のなかを照らす一筋の光のように、先の見えない日々からリスナーを救い出し、心に寄り添ってくれる。須田景凪というアーティストをより深く近くに感じられる一枚だ。