ポーランドが誇るジャズ・ピアニスト、スワヴェク・ヤスクウケの新作は、同郷ポーランドの画家ラファウ・ブイノフスキの「Nokturn(夜想曲)」と題された絵画シリーズにインスピレーションを受け生まれたソロ・ピアノ・アルバム。モノクロの絵画。漆黒が広がるキャンパス。その漆黒を照らす月明かり。その光から見える水面。絵画から感じる静寂、静謐。ヤスクウケの美しくメランコリックなアンビエント・ミュージックは漆黒の闇を想像しながら、音楽が漆黒を照らす光のようにゆるやかに、広がる。ピアノの音色に吸い込まれていく感覚。今回428Hzに調律されたピアノで演奏しており、独特の落ち着いた音色を生み出している。