目を閉じて耳を傾けて聴いていると、まるで目の前に美しいまでの情景が広がっているように感じるソロ・ピアノ・アルバムだ。ポーランドのジャズ・ピアニスト/コンポーザーであるスワヴェク・ヤスクウケが2019年7月にポーランド北部の海沿いの町ソポトにある歴史博物館にある野外庭園で行ったライヴを収録した一枚。当初はアルバム発売の予定はなく録音されたが、聴き返してみると、鳥の鳴き声や聴衆の子供たちの声などが、ピアノのサウンドとあまりにも美しく融合・調和しており、急遽リリースすることを決めたという。意図せずして生み出されたサウンドスケープはこの世の美の極致。