UKチャート初登場2位にランクインし、大ブレイクを果たした経歴を持つイギリスのスリー・ピースバンド=London Grammarの4年ぶりの最新作はファン待望のリリースとなっている。メランコリックで哀愁漂う雰囲気の強かった彼らの作品だが、3作目にして光が差したような変化が見られる。Hannah Reidの透明感と神々しさを併せ持つヴォーカルに、ストリングスやエレクトロサウンドの爽やかさが絶妙にマッチしている。バンドが元来持つダークな要素と色彩豊かな音色のバランスが見事で、UKを代表するバンドの一組である彼らがこのアルバムで新境地へと踏み入れたことを証明する傑作の一枚だ。
イギリスのノッティンガムで結成された3人組バンドによる4年ぶりのサード・アルバム。表題曲や“Missing”がどこかデッド・カン・ダンスを想起させるなど、4ADあたりの音楽を好む者はハマりそうな幽玄さが際立っている。昂揚感を演出する展開がトランシーな“Lose Your Head”や、ハウスのエッセンスが光る“Baby It's You”を筆頭に、ダンス・ミュージック色が濃いエレポップ作品だ。