ドラゴンフォースとコネクトする作品をあれこれ紹介!

HELLOWEEN 『Keeper Of The Seven Keys Part I』 RCA(1987)

マイケル・キスク加入後初の作品で、ドラゴンフォースもフェイヴァリットに挙げるドラマティックな作風の出世作。このアルバムを追うようにして、ドイツからは〈速いけどいっしょに歌えるメタル〉の好盤が相次いで登場する。結果的に、本作が我が国においてもジャーマン・メタル人気定着の決定打となった。

 

ASCENSION 『Far Beyond The Stars』 SPIRITUAL BEAST(2012)

ジューダス・プリーストやアイアン・メイデンを例に持ち出すまでもなく、ツイン・ギターは英国メタルの伝統を象徴する要素のひとつ。2004年にスコットランドで結成されたこの5人組が体現するのも、メロディアスでスピーディーなヘヴィー・メタルだ。ドラゴンフォースを追い駆ける存在の筆頭と言える。

 

I AM I 『Event Horizon』 Zeepeetee(2012)

 2010年にドラゴンフォースを脱退したZP・サートが始めたバンド。この初作では、スピードに重点を置かず、演奏面でもあくまで歌を際立たせることが重んじられた王道的なサウンドを披露している。ZPの歌声を愛するリスナーにはオススメしたい。ただしメンバー脱退などが続き、活動の継続は難航している模様。

 

BABYMETAL 『BABYMETAL』 トイズファクトリー/BMD FOX(2014)

欧州の巨大フェスへの出演やレディ・ガガからの前座指名など、急速に世界規模で知名度を上げているユニット。メタルの美味しい部分を摘み取りながら、わかりやすく丁寧に編み上げたこのアルバムは、さまざまな枠を超越したエンターテイメント作品として、ドラゴンフォースと並べて聴かれるべきだろう。

 

RACER X 『Street Lethal』 Shrapnel(1986)

ミスター・ビッグでお馴染みのポール・ギルバートが世に出るきっかけとなったバンドの初作。速弾きギタリストの専門レーベル、シュラプネルから発表されていることからもわかる通り、聴きどころは高速ギター演奏だ(しかもドラゴンフォースと同じくツイン・ギター編成!)。80sの超絶ツインを代表する一枚と言えそう。

 

BON JOVI 『Slippery When Wet』 Mercury(1987)

バンドの人気を決定付けた3作目。いまや70年代のエアロスミス作品などと同列で、クラシック・ロックの名盤として認識されつつある。ドラゴンフォースの面々もルーツの一部として名前を出しているが、直接的に影響された部分があるとすれば、〈密度が高く、比較的コンパクトな曲作り〉という面か!?

 

X JAPAN 『X JAPAN THE WORLD』 ワーナー(2014)

リマスター音源による最新ベスト盤。デビュー当時、〈アニメの主題歌みたい〉と評されることも少なくなかったが、それはまさにメロディーの明快さと起承転結のある曲展開を裏付ける形容だろう。速くて美メロで劇的で、しかもツイン・ギターのメタルと言えば、日本人ならまず彼らを最初に連想する!?

 

HORSE THE BAND 『Desperate Living』 Vagrant(2009)

かつて自身の音を〈ニンテンドー・メタル〉と評していたドラゴンフォース。一方こちらは〈ニンテンドーコア〉を標榜する5人組だ。殺伐とした音楽でありながら、荒々しい演奏とスクリームに8bitサウンドが絡み、どこかレトロに歪んだ印象。伝統的な型にハマらないモダンな感覚には、DFと重なるところがあるかも。