パンチ・ブラザーズをはじめ様々な挑戦をしブルーグラスという枠を軽々と超えてきた天才マンドリン奏者の、これまでのどのソロ作品とも違う8作目にして真のソロと呼べる作品。古い教会で録音された彼の声とマンドリンの演奏のみ、オーヴァーダブもない。〈神〉をテーマに臨み、オリジナル楽曲とルーツであるフォークやブルーグラスのカヴァーやバルトークの楽曲を織り交ぜ、全編通して深く丁寧な演奏と歌が緊張感を持って奏でられる。彼にとっての様々な形の信仰、それは自身、そして分身である楽器との対話へと集約し、発見された新たな可能性が音となり一切の装飾なく響く。一瞬たりとも耳を離せない。