今年生誕150年のツェムリンスキー。シャイーのデッカ録音やコンロンのEMI録音などかつてカタログを賑わした録音の多くが現在は廃盤になってしまっていてアニバーサリー・イヤーながら寂しいところ。そんななかカップリッチョ・レーベルのツェムリンスキー録音を集成した6枚組がリリースされた。最近再評価の高い“人魚姫”がないのは残念だが初期の作品から未完に終わった最後のオペラ“カンダウレス王”抜粋(全曲盤も同時発売予定)までツェムリンスキー作品の変遷を俯瞰できる選曲。長らく廃盤だったシェーファーとゲルネをソロに迎えたエッシェンバッハ指揮の抒情交響曲の名盤も復活。