スナーキー・パピーとも共演していた、米国出身で英ロンドンを拠点とするシンガー/ソングライター。スタジオ録音の初フル・アルバムでは、いにしえのジャズ・シンガー的な風格を纏いつつ、ネオ・ソウル路線の曲から軽快なポップスや土臭いブルースまでを高低自在に声を操りながら歌っている。制作は主にUKの才人たちで、ラップをする“Space Gyal”をブルー・ラブ・ビーツ、ミニマルなグルーヴの“Strangest Engagement”などをヌビアン・ツイストのトム・エクセルがサポート。グローヴァー・ワシントンJrのクリスタルな某曲のリメイクをベニー・アトラスと歌い、巨匠アルトゥール・ヴェロカイを迎えて美しい弦を鳴らしたバラードも披露する。尖鋭とノスタルジアのバランスが絶妙な、彩り豊かな作品だ。