マルティノン指揮で“運命”“ブラームス:交響曲第2番”“展覧会の絵”、パレー指揮で“サン=サーンス:オルガン付き”を収録。1970年から1973年の良質のステレオ録音で楽しめる。フランスのオーケストラらしく柔らかで伸びやかな木管の歌を聴くことができるのが特徴。マルティノンはオーケストラの音色を引き出しつつ、ドイツ音楽の骨格をしっかり組み立てている。ブラームスの白熱のフィナーレは聴きどころ。マルティノンの素晴らしさを堪能しつつもこのセットの白眉はパレーのオルガン付きだ。瑞々しい緩徐楽章や、大変立派な第2部など、一筆書きの潔い音楽が気持ちよく繰り広げられる。