現代ジャズ界屈指のサックス奏者、デヴィッド・ビニーの新作は勝手知ったるクリス・クロス・レーベルからのリリース、そして気心知れた顔ぶれとの共演でおくるワンホーン・カルテット・アルバム。パンデミックの最中も自身のプロジェクトでジャンルを超えた作品を発信し続けていましたが、ここではアコースティックなジャズに回帰してその溢れる音楽魂を存分に解き放っています。強力メンバーもそれぞれ冴え渡るサウンドで応えており、短いソロ演奏、ヤン・ガルバレクやラルフ・タウナーのナンバーなどを織り交ぜて充実極まる一枚に仕上げています。