失敗は一切許されず、聖人君子であることを強要され、効率化とカテゴライズが横行する――そんな仄暗く息苦しい世相を深く抉っているが、軽やかで煌びやかな電子音や、ときにユニークさを折り込みながら人間の曖昧な感情を肯定した歌詞による温度調整が絶妙で、聴感的な重さは皆無。音楽のひとつの答えをダンス・ポップに閉じ込めたクローザーが、とにかく沁みる。結成15周年、脂が乗りまくりのメジャー復帰作。