日本語を別な言語に言い換えること、またその逆のことを翻訳というが、外国語を訳すときに比べると、その逆のほうが実に難しいことを実感する。それぞれの国に固有なものはそのまま伝えるしかないが、同じことの便利な対照表のようなものが、もっとわかりやすい形でないかと思うことがよくある。この本のように日本語から英語に直結する言葉にジャンプできるガイド本がもっとあるべきだ。イラスト付きで直観的なガイド本は異言語の距離を縮めてくれる。これまで輸入に熱心だった私たちは、これからは輸出に力を入れるべきだし、そのためには日本語から他言語に移植する技術を磨かねば。翻訳こそ輸出、輸入の第一歩なのだから。