3作連続で全英1位に輝いたサード・アルバム。近年はセントラル・シーとのコラボやエド・シーラン作品でのコライトなど幅広く活躍する国民的ラッパーだが、批評的にも高評価を得ている今作でもコンシャスなUS産ヒップホップの影響をUKマナーと折衷した独自のスタイルでアルバム全編を一気に聴かせる。ジェイムズ・ブレイクとドム・メイカー(マウント・キンビー)も関与した冒頭曲からジェイムズ・ブレイクが要所で全体の統一感に寄与し、注目のジム・レグザシーによる“No Weapons”やテムズをフィーチャーした“Raindance”など高純度の楽曲が並んでいる。トップの風格すら漂う圧巻の一枚だ。