スウィング・ジャズの代名詞ともいえるベニー・グッドマン、グレン・ミラー。1930年代でジャズといえばビックバンド編成のスウィング・ジャズが主流だった。白人が主流であったスウィング・ジャズがアフリカン・アメリカンが作り上げたジャズの歴史でどういう役割を果たしたか? その問題を論じたのが本書である。グレン・ミラー、ベニー・グッドマンという二人の人物の物語を通して、ジャズが〈スウィング・ジャズ〉を通過することにより普遍性を獲得する過程を論じている。ユダヤ系アメリカ人の影響、グレン・ミラーのバンドマネジメント、二人の伝記映画の問題など……多角的に論じられた力作。
小針俊郎「ベニー・グッドマンとグレン・ミラーの時代 人種差別と闘ったスウィングの巨人たち」2人の物語を通しジャズがスウィングを経ることで普遍性を獲得した過程を論じる
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