新たに作ったホーム・スタジオで、みずからさまざまな楽器を持ち替えてレコーディングしたという9枚目のアルバム。トラッド・フォーキーでサイケデリックという意味では、70分超えの長尺も含め、実にらしい作品ながら、シンセの導入、ケイト・ル・ボンとのデュエット、ブルース・スプリングスティーンのカヴァーという聴きどころも。ヴァイルが時折上げる素っ頓狂な歌声からもリラックスしたスタジオの様子が窺える。