
〈The Good-Bye聴いたことないの!?〉と言える時代
――では、本日のまとめに入らせていただきます。僕が初めてライブを観たのは〈再会〉(2003年)なんですね。その時、予想以上に男性の観客が多かったんです。翌年に『READY! STEADY!! THE GOOD-BYE!!!』を出して、それ以降さらに男性のお客さんが増えたと思いました。
曾我「たぶん、義男の男性ファンがたくさん観に来てくれてるんじゃないかな。それと、The Good-Byeのライブを観てみたかった男の人たちが来てくれているんじゃない?」
野村「昔は〈踏み絵The Good-Bye〉なんて言葉があったからね(笑)。当時好きだと思ってくれてた男子たちもいたけど、〈The Good-Byeが好き〉と公言するのは恥ずかしかったっていう時代だから。それが、今は〈えっ、お前The Good-Bye聴いたことないの!?〉って言える時代になった」
――The Good-Byeのライブを観てると〈あー、このカッコよさを友だちに見せたい! 誘えばよかった!〉っていつも思っちゃいます。『READY! STEADY!! THE GOOD-BYE!!!』も、もっと洋楽好きに聴いてほしいと、能地祐子さんと話し合いながら作ったんです。
野村「僕、ツアーで色々な地方に行くんですけど、どの土地に行っても必ず寄るのが楽器屋さんなんですね。で、たまにレコードも扱ってるお店があって。そういうお店で〈このギターって……〉とお店の人に訊きに行くと、店員さんがThe Good-Byeのレコードを持って〈サインもらえますか? 当時買ったレコードなんです〉って言うんです(笑)。楽器好きの人たちがThe Good-Byeを楽しんでくれているというのは感じますね」
曾我「僕の知り合いにも、当時TVで見た僕のギターを探し回って買ったという人がいるよ。あと、僕のマネージャーはジャニーズというだけで聴かずにシャッターを下ろしちゃってて、改めて聴いたらびっくりしたと言っていました。そういう人は多いんだろうなって」
――The Good-Byeのすごさというのは、20周年の頃より浸透しつつありますよね。今回、デビュー40周年を前に全作が再プレスされたので、僕は引き続き、これからも変わらずThe Good-Byeを推していきたいと思っています!
一同「ありがとうございます!」
野村「僕が初めてビートルズやレッド・ツェッペリンを聴いた時みたいに、今の人たちは後ろから逆の順番で聴くこともできるからね」
――『Special ThanX』から『HELLO! THE GOOD-BYE』へと。
野村「そうそう。どんどん曲がシンプルになっていく様もわかる。それでまた順番に聴き直したら、〈大きくなったね~〉って感じられるかも(笑)」
――それは良いですね。全作が聴ける状況ならではの聴き方です。本日はありがとうございました!

RELEASE INFORMATION
The Good-Bye、デビュー40周年を控え生産中止により長らく入手困難だったThe Good-Byeと野村義男の11作品が待望の再入荷!
THE GOOD-BYEのオリジナルアルバムが再プレスされるということ、本当にありがとうございます。1983年にシングル「気まぐれOne Way Boy」でデビューして、翌年84年の1月にファーストアルバム「HELLO THE GOOD-BYE」をリリース。そこから約7年の間に9枚のオリジナルアルバムを出してきました。80年代はランキング番組による、シングル曲が主流の時代にグッバイはアルバムの方が売れていたという、当時のアイドルとしてはちょっと珍しい存在でした。しかも自分達で曲を作り、詞を書いて レコーディングさせてもらえたのも当時としては珍しいバンドだったと思います。アイドルという型にはめずに、やりたいことをやりたいようにやらせてくれていたから、今でも30年以上前のアルバムを求めてくださる方がいるのかなぁなんて思ったりもします。なかなかOKテイクが録れなくて莫大な時間がかかったファーストアルバムから、少しずつ演奏力もあがり、メンバーそれぞれの個性が芽生え、アルバムごとにバンドとしての成長物語を聴いていただけたらと思います。 あっ、30年ぶりに出したグッバイ10枚目のオリジナルアルバム「special thanX」も併せて聴いてみてくださいね!
THE GOOD-BYE 曾我泰久