創立50周年・北欧デンマーク最高峰のジャズレーベルSteepleChaseの代表作を世界初SA-CDハイブリッド化
1972年、ジャズに情熱を傾けるデンマーク人ニルス・ヴィンダ(Nils Winther)によって設立された北欧を代表するジャズレーベルSteepleChase(スティープルチェイス)。彼がコペンハーゲン随一のジャズクラブ〈モンマルトル〉に初めて足を運び、バド・パウエル・トリオに感銘を受けたのが1962年。現在も壁に独特のアートレリーフが飾られる居心地の良いクラブだ。以降、そこで数々のライヴ・レコーディングを行い、転機が1972年夏に訪れる。ケニー・ドリューからちょうどデンマークに滞在していたジャッキー・マクリーンを紹介され、レコーディングを重ねていくうちに、マクリーンよりレーベル設立を強く提案される。
こうして、ヴィンダが最も好むチャーリー・パーカー作曲“スティープルチェイス”を冠し、レーベルは誕生した。以降、デンマークの精鋭ミュージシャン、在住のベン・ウェブスター、ケニー・ドリュー、デクスター・ゴードンを始め、数多の偉大なミュージシャンが続々と当地を訪れ、レーベルのためにギグやレコーディングを行った。
創立50周年にあたる記念イヤーの2022年、タワーレコード・オリジナル企画(完全生産限定盤)として、待望のシリーズが発売される。厳選された作品がオリジナル・アナログ・マスターテープから新たにマスタリングされ、高音質の世界初SA-CDハイブリッド化。その第一弾として、繊細なピアノの響きが特徴的で日本と縁の深いデューク・ジョーダン・トリオ『フライト・トゥ・デンマーク』、バップ・ピアニストとして現地でも絶大な人気を誇るケニー・ドリュー・トリオの傑作 『ダーク・ビューティ』、クール・テナーの巨人スタン・ゲッツ・カルテット『ライヴ・アット・モンマルトル Vol.1 & Vol.2』が10月下旬より順次発売予定だ。キングレコード関口台スタジオにてマスタリングされた当時のピュアなアコースティック・ジャズの醍醐味、また伝統ある精神性が鮮やかに今に甦るサウンドをぜひ多くのリスナーに体感してほしい。
第1回発売〈ピアノ・トリオ名盤、ライヴ名盤選〉