30年近いキャリアを誇るベルギーの伝説的なオルタナ・バンドによる10年ぶりの新作。変わらないアート・ロックな世界観を披露しつつ、今作は重厚で広がりのあるシンセを多用し、いかにも現代的な音に仕上がっている。キャリア初期に聴けたノイジーなギターは控えめだが、哀愁を増したメロディーと安定感のある演奏が新たな魅力となっており、ヴェテランらしい知的で円熟味のある作品と言っていい。