現行ゴスペル界屈指の実力を誇る兄弟姉妹のカルテットが6年ぶりに放つ3作目。前作にも関与したウォーリン・キャンベルの全面援護で、今回はテディ・ライリーと組んだ純正ニュー・ジャック・スウィングで幕を開け、クラップ&ストンプを交えたダンス・チューンの先行曲“Crazy”へとなだれ込む序盤から勢いよく畳み掛ける。フレッシュさは失わずに歌やハーモニーの精度が格段に向上し、スティーヴィー・ワンダーのハーモニカ客演で伝統的な聖歌を折り目正しく歌い上げれば、マイケル・ジャクソン“Human Nature”のカヴァーなどでメロウネスを放ち、ポール・ジャクソンJrを招いたブギー系のアップも披露。死角なしの快作だ。