フォンテインズDCのフロントマンが初のソロ・アルバムを完成した。バンドでのアルバムも定期的に届けるなかで気になるアクションではあるが、フォンテインズ同様にここでもダン・キャリーをプロデューサーに起用。歌とギター一本で書いた曲が中心とのことで、これまで以上に自身の内面に分け入ったリリック重視の制作が進められてきたようだ。その結果として、朗々と歌われる先行カット“Last Time Every Time Forever”からもわかるように、シンプルに感情の起伏を操るヴォーカリストとしての側面にも焦点が当てられている。女性コーラスなどの意匠も印象的で、また違う魅力を発見できるのは間違いない。