グラッサーことキャメロン・メジローが10年ぶりとなるアルバムを発表した。3作目となる本作は、これまで追求してきたエクスペリメンタルなエレポップという路線を深化させたものだ。いくつもの拍を駆使したビート、余白を活かした艶やかな音像、奔放な歌い回しといった多くの魅力はビョークを想起させる。内観的視座が際立つ味わい深い歌詞もグッド。