マクシム・エメリャニチェフ、スコットランド室内管弦楽団『メンデルスゾーン:交響曲 第3番、第5番』楽団創立50周年、高純度の響きによる名録音

MAXIM EMELYANYCHEV , SCOTTISH CHAMBER ORCHESTRA 『メンデルスゾーン:交響曲 第3番、第5番』 Linn (2023)
2024.01.11

クルレンツィスとの仕事で鍵盤奏者としての才腕を輝かせたエメリャニチェフ(22年11月紀尾井での3種鍵盤楽器を弾き分けたモーツァルト・リサイタルは圧巻だった)。早くから修練を積んでいた指揮活動も要注目で、創立50周年を迎えたスコットランド室内管とは首席指揮者の任期を追加延長した。鮮烈無比の快演だった第1作の“グレート”に続くメンデルスゾーンは、蒸留水のように純度の高い響き、質感のなめらかな色調がもたらす羽毛のような弦の軽みと、パリッと鳴らせる金管や明滅鮮やかな木管の扱いに由来するコントラストの快さで透徹。明朗爽快ながら、そこに蔵される繊細綿密な彫琢が美質として鮮やかに浮上。