3兄弟+その従兄弟から成るナッシュヴィルの4人組が、結成から25年を経たタイミングでさらなる進化を遂げたことを印象づける9作目。ドゥワップ・コーラスを使ったオールディーズなバラード“Don’t Stop The Bleeding”に顕著なルーツ・ロックからの影響も受け継ぎながら、奏で続けてきたポスト・パンクなロック・サウンドは変わらないものの、ギター・アンサンブルが一変。リフやフレーズという概念から解放された2本のギターが、もともと自由度の高かったベースプレイと絡み合う様は、まさにフリーキーでサイケデリック。パースペクティヴな音像を体験すると、バンドに対する見方もがらっと変わる。