正規のアルバムとしてはこれが初作となる歌とラップの二刀流。亡き父の後を継いだ青年ドライバーが生き様や人間模様を歌った4章から成るコンセプト作で、サウンウェイヴらの気鋭が手掛けた楽曲は実に多彩だ。2チェインズとのメロウなトラップ・ソウル、オフセットとのアフロビーツ、急逝したファットマン・スクープが賑やかす4つ打ちアップ、ベッキー・Gらとのラテン・ポップ、アンダーソン・パークを迎えたダンサーなどゲストも幅広いが、メロディアスなラップ風の歌い口は終始一貫。ジョイス・ライス、タイ・ダラー・サイン、カマシ・ワシントンらとの共演で地元LAシーンの勢いも印象づける快作だ。