大阪からアグレッシヴな音楽性を轟かせる3人組が新体制で初の作品を完成――アイドルもバンドも関係なくラウドな魂を響かせた『Meme』の熱い一撃を喰らえ!
自分の人生を賭けたい
「私たちはライヴ感を大事にしていて。もちろん音源がかっこいいという前提はありつつ、お客さんと一緒に日常を忘れられる時間を過ごしたい気持ちが根底にあるから、ライヴに対する熱量は高いし、それがグループとしての強みになっています」(村上華花)との言葉通り、ミクスチャー・ロックを基調とした骨太な音楽性とアグレッシヴなパフォーマンスが評判となり、地元の大阪から全国区へと活動の場を広げているのがQuubi(キュービ)だ。
2021年9月、川原みなみ、藤宮紬、村上華花、鈴猫りさの4人組として結成され、PassCodeのプロデュースで知られる平地孝次が書き下ろしたラップ・ロック“Legendary”でデビューを飾った彼女たち。年間100本超のライヴをこなす一方、2022年に初のアルバム『Gene』、2023年にはEP『solid ep.』とリリースを重ね、堅調に歩みを進めてきたなか、2024年1月に鈴猫が脱退。だが、結成から苦楽を共にするなかで絆を育み、ダンス(川原)、ラップ(藤宮)、ライヴでの煽りやMC(村上)と各々の長所を磨いてきた彼女たちのQuubiにかける想いは強い。
川原みなみ「私は小さい頃からAAAが好きでステージへの憧れを持っていたので、親を半年間かけて説得して高専に進学したんですけど、そこで授業の一環としてアイドル活動に触れて興味を持って、卒業後は東京でアイドル活動をしていたんです。でも、自分的に結果を残せないまま関西に帰ることになって。そんなときに初めて関西のアイドルのライヴ、KolokolとNightOwlの対バンを観に行ったら、すごく輝いて見えたんです。それで私も関西でがんばろうと思ってオーディションを受けたのがきっかけです。いままで見たことのない景色をたくさん見せてもらっているので、続けてきて良かったです」
藤宮紬「私は前からそういう活動に興味があって、〈人生一回きりやしな〉と思ってオーディションを受けたのがQuubiでした。それまでラップを聴いたことがなかったんですけど、プロデューサーから急に〈ラップ担当で〉って言われて(笑)。でも、我儘ラキアのライヴを観させていただいたときに、MIRIさんのパフォーマンスを観て初めてラップに興味を持てたんです。そこからラップバトルやいろんなラップに触れるようになって、自分の声質に合うラップを試行錯誤しながら今に至ります」
村上華花「私はもともとバンドでリード・ギターを担当していて、歌やダンスの経験もないし、アイドル業界のことは全然知らなかったんですけど、そのバンドがうまくいかなくて〈これからどうしよう?〉と思っていたときに、知り合いづてでプロデューサーから声をかけてもらってQuubiに入りました。その当時は正直バンドがやりたかったけど、活動を続けていくなかで、Quubiに自分の人生を賭けたいと思うようになって。それは今年、3人になってより強く感じています」