現代アートの先駆けマルセル・デュシャンの名を冠した総勢12名のポストパンク・オーケストラによる6作目が名レーベル、ボンゴ・ジョーよりリリース。ミニマリズムを意識しつつ、ループを軸に音の足し引きで進行/発展していった前作と比べ、随分と音数が増え、バンド・アンサンブルに重きを置いた生のダイナミズムが、幾度となく高密度な音の波となって押し寄せる。アフロ・ビート~ファンクなリズムの上で2台のマリンバが高速回転で大暴れし、痙攣ギターやヴァイオリン、ホルンも時に効果音的、時にパーカッシヴに鳴らされる。語り調な男女ヴォーカルもこれまでになくキャッチーで驚くほどカラフルでリズムに溢れた作品になっている。