バナナマンのライブDVD/Blu-ray「bananaman live W」のリリースを記念して、タワーレコードではフリーマガジン「TOWER PLUS+ バナナマン 特別号」を発行! ここでは中面に掲載された、インタビューの完全版を掲載いたします。「TOWER PLUS+」はタワーレコード全店にて配布中です!※ *TOWER PLUS+編集部
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バナナマンのライブDVD/Blu-ray「bananaman live W」がリリースされた。2024年は俳優座劇場での最後のバナナマンライブ。そして、2019年から続く〈S〉〈H〉〈O〉に続く4部作最後の〈W〉。メモリアルな出来事が重なった本作について、各ネタの解説・裏話やライブ制作秘話はもちろん、俳優座劇場やライブタイトル〈W〉についてや今後のコントライブのゆくえなどをバナナマンのふたりにたっぷりと語ってもらった。
俳優座劇場ラストの集大成的〈大人のライブ〉
――2024年8月に開催した〈bananaman live W〉のDVD/Blu-rayがリリースされますが、俳優座劇場では最後の単独ライブとなりました。改めて振り返ってみていかがでしたか?
設楽統「僕らのなかでイニシャルシリーズと勝手に呼んでいますけど、最初は僕、設楽の〈S〉(2019年)、次が日村の〈H〉(2022年)、次が作家のオークラの〈O〉(2023年)、それで2024年が〈W〉でイニシャルシリーズの完結。あとはやっぱり僕らが20年間お世話になっていた六本木にある俳優座劇場がなくなる前の最後のライブということもあってちょっと感慨深いところもあり、僕らとしては集大成的なライブになりましたね」
――やはり集大成という意識はありましたか。
設楽「それこそオープニングの曲も、東京スカパラダイスオーケストラさんに作ってもらったんですけど、これも僕らが20代の若い頃からスカパラさんを聴いていて〈かっけえな、俺たちの単独ライブもスカパラさんとかにオープニング曲とかやってもらえたらいいな〉って言っていたんですよ。それもあって今回お願いできて」
――まさに俳優座劇場と共に歩んだバナナマンの20年も感じさせるものがあると。
日村勇紀「そうですね。俳優座劇場での単独ライブは若い頃からずっと続けていたけど、まさかその劇場が終わるなんてもう予想だにしてなかったもん」
設楽「考えらんないよね。ライブをやっている場所がなくなるなんて」
日村「そんなこと思ってもなかったので非常に残念ではあるんですけど、最後までやらせていただいてうれしい気持ちもあります」
設楽「うん。やっぱりこういうライブって劇場がないとできないからね。あと俳優座劇場さんが終わるというのは前々からわかっていたので、今回のメインビジュアルやパッケージもそうなんですけど、俳優座劇場さんで撮らせていただいたんです。このパッケージを見るとわかるんですけど、この写真、まだセットを組んでいない状態の俳優座劇場なんですよ」

――写真を見ると、セットが組まれる前の剥き身の舞台という感じですよね。これも珍しい。
設楽「舞台のうしろにスピーカーがあって、昔はそこから音を出したりしていて。フライヤーの撮影はそのままのステージでやらせてもらったんです。本番もいつもならここに白いパネルを置くんだけど、今回は敬意を込めて素舞台を意識した黒いパネルでやることにしました。だから少し暗い感じになっていると思うんだけど、それも大人っぽく見えたかなと」
日村「うん、20年経って大人のライブという感じなったよね」
設楽「それで、ラストのネタだけは背景を変えたけど、それもあって普段とはちょっと雰囲気が違うのかなと。あと、今改めて振り返ってみると切ない、悲しいネタが多かった気がする」
日村「そうそう、なんか終わりが切ないというか、うまくいかない感じがあったよね」

偶然が重なった〈SHOW〉
――そういったいろいろなことを感じさせるライブにもなりましたが、ライブタイトルについては、イニシャルシリーズの最後を飾る〈W〉について、これは2019年の〈S〉から並べて〈SHOW〉になるというものになりました。これはどこで思いついたんでしょうか?
設楽「あまりよく覚えていないですけど、最初からじゃないと思います。最初から〈SHOW〉でいこうとは言ってないよね?」
日村「言ってないと思う」
設楽「たぶん〈S〉をやったあとだと思うんですよね。〈S〉の次は〈H〉、なんなら〈O〉のイニシャルまでは考えていて、たしか〈S〉が終わったときに最後は〈W〉にしようと思ったのかな?」
――その段階では俳優座劇場が終わるというのは知らなかったわけですよね?
設楽「もちろん。〈S〉のときは5年前で、そのあとコロナ禍で2年ライブはやってないですからね。なので、全然計算はしていなかったですよ。たぶん俳優座劇場さんが終わると聞いたのは1年前くらいだったかな?」
日村「いつだったっけね?」
設楽「たしか〈O〉が終わったくらいだったと思う」
――となると偶然も重なって4部作の最後を、俳優座劇場の最後で飾ることができたわけでなんですね。
設楽「そうなんですよね。写真もこの劇場で撮るというのをいつかやってみたかったんですけど、それが〈SHOW〉というタイトルでできたのはうれしいですよね」
タワレコさんとは本当に相性悪い
――毎年、設楽さんから単独の開催やライブタイトルを聞く日村さんは、今回はどのタイミングで知ったんですか?
日村「僕もあまり覚えていないですね。俳優座劇場が終わることは設楽さんと同じタイミングで聞いてたけど、〈SHOW〉というのもあまり気づかなかったかもしれない。どうだったかな?」
設楽「さすがに〈W〉とタイトルがついたときは気づいているよね(笑)?」
日村「それはわかってるわ(笑)!」
設楽「大体いつもラジオ(TBSラジオ『バナナマンのバナナムーンGOLD』)の前とかに日村さんに最初に言うようにしているんですよ、一応。そのときってどう思っているの?」
日村「どう思っているのって(笑)?」
設楽「ほら、〈こういうタイトルで〉って話すじゃん。そこで〈こういうふうにしたいんですよ〉って言うけど、その感想を1回も聞いたことがない」
日村「たしかにどう思っていたんだろうな……いや、別に変なことを思っているってことはないけど」
設楽「でもほら、日村さんってあとで言ってくるじゃん。(『TOWER PLUS+』のバックナンバーを指して)〈変な写真だ〉とか(笑)」
日村「言っちゃうんですよ。タワレコさんとは本当に相性悪いんだもん(笑)」
設楽「今、こうやって過去のものを並べてもらったけど、これはやっぱりモデルさんがデブなんだよ(笑)」
日村「俺がデブもあるけど、デブをより気持ち悪くしているというか(笑)」
設楽「いや、やっぱ太ってんだよ(笑)」
日村「太ってるのは今に始まったことじゃないでしょ(笑)」
設楽「でもタワレコさんもそうだけど写真っていっぱい撮るじゃないですか。そこからいいものを選んで出来上がったら日村さんにも見せるんですけど、そこで文句言うんですよ。〈なんか俺が変だ〉とか(笑)」
日村「違うよ! 最初に〈変だ〉って言ったのは設楽さんなんだから」
設楽「だって言うでしょ。変だもん(笑)」
日村「それで言われて〈あれ、おかしいな〉って思ってその翌年も見てみると……やっぱり〈とびきり変だ〉ってなって(笑)」
設楽「でも撮ってもらった写真はこっちでもチェックしてるじゃん。こっちがオッケー出しているやつを載せてもらってるんだから」
日村「そしたらもう身内に敵がいるんじゃん(笑)」
取材一同「(爆笑)」
設楽「でもしょうがないよ。俺らだっておじさんなんだから(笑)」
日村「まあそうだよね(笑)」

日村の定位置に積まれる恐怖の台本
設楽「だから話を戻すと、タイトルとかを話したときにどう思っているのかなって」
日村「だいたい5月か6月くらいですよ。日程やタイトルを教えてもらうのって」
設楽「日村さんに話すのはいちばん最初だもん。ネタを作る前に大体タイトルを決めて」
日村「そうだよね。それがいつスタートするのかなというのは、ラジオの本番が始まる10分くらい前に、設楽さんとオークラもいつつ、〈ライブ今年もやります〉って聞くんだよね。だいたいそこでタイトルも聞いていたっけ?」
設楽「そうじゃないときもあるね」
日村「そこで大体、紙1枚に概要が書いてあって。そこで今年のはここから始まるんだなって感じで、別にそこで何か思うとかはないですよね」
――そうした例年通りのスタートから、ネタづくりや稽古へと移っていくわけですが、前回のインタビュー(「bananaman Live O」のとき)は近年、台本が出来るのが早いというお話がありました。今回はいかがでしたか?
設楽「今回も早かったね」
日村「うん。ネタが上がるのはめちゃめちゃ早い」
設楽「やっぱり、このところそういう流れになっているんですよね。もちろん台本を作るのに、昔の若い頃よりも時間がないのはないんですよ。あと台本が出来てもすぐに覚えられない。早く台本をあげて練習をいっぱいしないと覚えられないんですよ。というか覚える時間がない」
日村「そうだよね。本当に最近の設楽さんは早いと思う。だから俺がロケか何かに行って、泊まりのロケで2、3日空けちゃうとその間に書いてくれて、帰ってきたら出来ているんですよね」
設楽「そうそう、日村さんは隔週の週末が基本的にいないんですよ。だからその間に台本を書いて、次に会うときに日村さんの定位置のところにもう台本3つくらい置いておくんです。日村さんにしてみたら恐怖だよね(笑)。これを覚えなきゃいけないから」
日村「そうだね」
設楽「で、そこからさらに第1稿、第2稿と直していくからまた覚えなきゃいけない」
日村「バシバシくるもんね。でも、そっちのほうがうれしいというのはあるよね。以前はそれこそ設楽さんがずっと悩んでいる年とかもあったから」
設楽「まあね。台本が出来上がらなくて」
日村「ぶっちゃけそっちのほうが絶対きついんですよ。後々覚えるのは我々だから」
設楽「昔はギリギリまで本を書いていたから。覚える時間のことなんて考えてなかったですね。それでもできていたんですけどね」
日村「必死で覚えてね」
設楽「当日の朝に台本が出来たこともあるし」
日村「やっぱりあの頃よりは自分のなかでも早くしなきゃというのはある?」
設楽「うん、自分も覚えられないし」
日村「たぶん当時は、納得できないから出せないというのはあるよね」

やっぱり男たるもの……
――そうしたなかで今回の〈W〉では、先ほど設楽さんのなかでも少し切ない作風が多かったというお話がありましたが、そういったイメージは事前に想定していたんでしょうか?
設楽「今回最初に書いたのが『Wish List.』というコントで、要はあの世とこの世の狭間みたいなところで〈生まれ変わったらどうする?〉みたいなものを作ったんですよね。それも3部作にして。僕らも過去にネタのなかでの3部作とかにしてライブのなかで分けてやったことがあるんですけど、今回はこれを軸に全体を考え出したからだと思います」
――最初に作った「Wish List.」の作風が全体に影響したわけですね。
設楽「このネタは最初にみんなでばーっとネタを話し合っているうちに出たもので、こういう話ってよくするじゃないですか? それをネタに落とし込もうかと。それが話していくといろいろなネタを入れたくなって長くなってきて、じゃあ1本じゃなくて3つに分けようとなったんです。だからこれを最初に作ったので、全体的にもああいう色になったのかもしれないですね。それもあって全体的に大人っぽいまとまったライブになったかなとは思います」
――「Wish List.」での数々の間接照明を置いたステージもファンタジックなイメージを増幅させましたね。
設楽「照明ね。あれも最終的に綺麗に見えましたね。照明の数も初日からどんどん増やしていったんですよ。最初は実際に考えているものと違って見えて、2日目から足していったんです」
――あそこで語られる日村さんの来世への要望ですが、またあれが非常にリアルなもので面白かったですね。
日村「あれはね、ネタ作りのときに質問が来るんですよ。〈こういうときってどうなの?〉みたいな。そのときはなんのネタなのかもわかっていないから、ただ答えるという感じで」
設楽「こっちでネタを考えたり書いているときに、日村さんはまた違うことをやっているんですよ。大体は……なんだっけ、サラダせんべいだっけ?」
日村「ソフトサラダね(笑)。それを食っているときに急に聞かれて、〈なんだこれ?〉って思いながら直感で思ったことを答えるんですけど、それが面白ければ反映されるし」
設楽「そう。例えば〈動物にまつわるおもしろ話みたいなのいっぱい考えて〉とか(笑)」
日村「こっちは何なのかわかんないけど、とにかくお題だけはたくさん来るんですよ。設楽さんに限らずオークラや永井(ふわふわ)もそうで」
設楽「そういうのは昔から変わらずですね。いきなり〈幸せそうな人の名前って何?〉とか(笑)」
日村「そこで〈あ、なんか今やってんだな〉と思って」
設楽「でもこの『Wish List.』は、割と普段ラジオとかで話している感じに近いんですよね。だから、たぶん作ろうと思えばいくらでも作れるんです。〈生まれ変わったら将来こうしたい〉とか〈男だったら、女だったら〉とかいろんなバージョンが作れるから、どんどん長くなっちゃって、どこをどう切り取るかっていうのが大変になってくるんです」
――たしかに理想を追求すればいくらでもできるわけですよね。
設楽「それこそ生まれ変わって男でまたやり直すならかっこいいほうがいいかなとか、デブはちょっとどうかなとか、要望を言っていいんだったらたくさん出てくるし。そこに日村さんだけじゃなくて僕の思うものも入るし、やっぱりお腹強くなりたいよねとか。やっぱりポコ○ンはね……とか(笑)」
日村「あそこはいいよね。男たるものね、どんなポコ○ンで生まれてくるのかというのは(笑)」
設楽「この話だけで本当にずっとできるんですよ。こういうのもなんかライブならではというか、でもあまりエグくやるとちょっと下品になっちゃうけどね」
日村「まあ下品だけどね(笑)」
――たしかに物語上では休憩を入れて4時間やっているわけですからね。
設楽「それでさっき思い出したんです。少し前に知り合いのスタッフさんが死んじゃった夢を見たんですよ。それで夢のなかでその人が〈4時間経ったからもう行かなくちゃいけないんですよー〉って言っていて。4時間で生まれ変わっちゃう。それがあって4時間にしたんですよね」
日村「それもう、なんなんだろうね。どこから来た発想なんだろう? 何か影響を受けていると思うだけど」
設楽「やっぱり〈4〉という数字なのかな。でもこっちの4時間と向こうの4時間が同じ時間なのかというのもあるしね。まあとにかくいくらでもできるんだけど、これをきっちり3本だてとかにしちゃうと3時間オーバーのライブとかになっちゃう。やっぱりそこまで長くしないようにというので2本目と3本目を暗転だけでくっつけてこういう感じになったんですよね」

日村の口から出る綺麗で透明な何か
――そこからひとつ戻ってオープニングの「Wretched man」のお話も。こちらでは日村さんが万国旗を出すところでえずいてしまうシーンが最高でしたね。
設楽「日村さんは口に何か異物を入れると〈おえっ〉ってなっちゃう体質だから、これは面白いなと思って練習でやったら〈びちょ〉って出ちゃった(笑)」
――映像でもえずいた日村さんの口から何か出ていましたが、練習のときからですか。
日村「うん、練習でも出た(笑)」
設楽「それを見て〈これが出たら絶対ウケるだろ〉と思ってやったら、もう毎日ちゃんと出るんですよ」
日村「出るんだよね、ちゃんと同じだけの量が(笑)。しかも何も食べてないんで、結構綺麗なのが出る。透明なのが(笑)」
設楽「あれが毎回出りゃ絶対面白いなと思ってたら毎回ちゃんと出て、あそこでドーンってウケるんで、〈もうこのライブは成功だな〉と(笑)」
日村「〈いくぞ〉ってなるよね(笑)。でもあれは本当だからね。だから本当の苦しみがあるんですよ(笑)」
設楽「こういう1個のルールをもとに話す会話劇って割と俺らがよくやる王道みたいなものなんですよね。ほかのネタもそうだけどそういう意味での集大成みたいな、自分たちがよくやるような好きなネタのタイプというかあるかな」
日村「俳優座劇場だしいいよね、あのデカさでやるというのが」
設楽「ちょうどいいよね。あれが具体的なの出ちゃうと気持ちわりいけどね(笑)」
日村「〈わっ、出たわ!〉っていうくらいの衝撃(笑)。でもここ最近、この4部作のオープニングって結構激しいのが多いよね。その前も素っ裸になったり(笑)。頭からいきなり飛ばしてる感じ」
――あと「Wretched man」で印象に残ったのが、50代の恋愛というものをテーマにしているところです。2023年の〈O〉の最後のコント「Ominous」でも恋愛をテーマにしていて、それが設楽さんと日村さんの子供たちの恋愛というものでした。前回のインタビューでも話していたんですが、年齢に応じた設定になったものに対して今回はあえて自身が恋愛をするというものになっていましたね。
日村「たしかにたしかに」
設楽「ネタではありますけど、やっぱり演じてる日村さんも僕も年を取っているからね。だから設定としても、学生服着てやりゃ学生の恋みたいなものはできるでしょうけど、やっぱり実年齢を見ると考えが狭まってるところもあれば、また新たに広くなっているところもある。そういうなかで設定を見つけているというのはあるかもしれないですよね」

マネージャーが飛んだエピソードは実話!?
――3つめの「Wonderful words」。こちらは演歌歌手のレコーディングというものですね。これもまた今のおふたりがやるとさらに味わい深いというか。
設楽「昔からこういうのも結構やってるんですよね。20代からやっているけど、やっぱりどんどん貫禄が出てくる(笑)。ここに出てくる人と同じようなときがあるもんね」
日村「うん、俺も普段こんなときがある(笑)」
――日村さん演じる、〈ひさ山田げん太〉の貫禄もさることながら、プロデューサー役の設楽さんの貫禄もすごいですよね。何も動じないというか。
設楽「そう、この人のときしか卓には座らないよっていう(笑)。こういうのも好きなんですよね。レコーディングスタジオの卓とブースで別れてやって、そこから事件が起こっているみたいな。やっぱりネタを書いていても、日村さんと自分がやるのはわかっているから、別に事細かく〈はい、この人みたいにやって〉とか〈こういうイメージで歌って〉とかはなくて、もう自然とできるんだよね」
日村「そうそう、〈はいはい、わかった〉みたいな」
設楽「台本でもそうですね。俺は最初の台本って今も手書きなんです。それをワードに打ってもらうんだけど、最初のほうはあるところはデカく書いたり太字にしたりするんです。そういうニュアンスも手書きで表現していたんだけど、今はなんとなくこういう感じ、というのが多いかな」
――ひとつひとつの細かい所作も柔軟に対応していくわけですね。ひさ山田さんがスタジオの扉を開くときの重そう感じとかも毎回面白くて。
日村「マイムもうまいんですよ、我々(笑)」
設楽「ほかのネタでもやっていたんですけど、スタジオの重い扉を開くときはこうっていうのがあって」
日村「若い頃からやっているネタでね」
設楽「あれも別にパントマイム習ったわけじゃないけどね」
日村「昔マジシャンのネタがあったじゃん。手品をずっとマイムでやるやつ(『ジャッキー設楽 マジックショー』)」
設楽「あったよね。まさにああいうの」
――そのあとの幕間でのひさ山田げん太“人生なんやかんや”のMVも素晴らしかったですね。ボーカルも設楽さんのディレクションを吸収したような仕上がりで。
設楽「でもあれはネタができる前にMVを録っちゃってるからね。本当はコントのなかでどんどん変わってくるじゃないですか。しかもそれを毎日やっていると。でも最後にあの映像を流すからそこに合わせなきゃいけない」
――設楽さんがひさ山田さんにディレクションしていくくだりも、円熟見のある阿吽の呼吸が見られますね。
日村「あそこはやろうと思えばもっとやれるもん」
設楽「ね。遊びで。そういうの楽しいんですよね。台本を覚えて何回もやっていると、遊びでこうやりたいみたいなのが出てくる」
日村「フリーになってくると楽しいんですよね」
――ひさ山田さんが自著を出す話に転じたあたりもすごかったですね。
設楽「本当はあの本の話ももっと厚みがあったんだけど、一切カットしちゃったんですよ、長くなっちゃって。本当は本の話だけでもっとあったしね」
日村「うん、もっとあった」
設楽「あとこれは内容的にマネージャーが飛んじゃって、ライブの会場を押さえてないっていう話でしたけど、これが本当にあった話で。この俳優座劇場を20年前に抑えてくれたマネージャーさんが飛んじゃったんですよ。実を言うと全国ツアーをやるはずが、しかもそのチラシとかも作っていたのに、全国でやる会場が全部押さえられてなかったことがあって。それで東京だけ押さえてくれていたのが、この俳優座劇場なんですよね。それが今回ラストで、自分たちの20年前当時の話を入れたんですよ。だからそういうのもいろいろあいまった集大成です」
武道館公演を経て天狗になった赤えんぴつ
――しかも設楽さんは役柄上〈大変だね〉って他人事で話しているわけですからね(笑)。そして後半ですが、赤えんぴつ(「What to do?」)です。2月に日本武道館公演を成功させたふたりが果たしてバナナマンのライブに出るのか、という話は以前もありましたが。まさにそのとおりの内容で。
設楽「あの赤えんぴつが武道館を経てバナナマンライブに出てくれるのかな?っていうくらい不思議な感覚。もうキャラクターとしてひとり立ちして、どうするんだと思っていたら……」
日村「天狗になって凱旋してきて(笑)」
設楽「でも面白いよね。自分たちでやってるのにさ、〈あいつら来てくれんのかな?〉って(笑)」
日村「武道館を観てくださったお客さんもいたから超ウケてたよね」
設楽「そういうネタの人なのか現実の人なのかわからない面白い感じになったと思う」
――いつもの喧嘩もあるなかでひーとんのシャツが破けて赤いパンツになったのはすごかったですね。
日村「このときはすごく奇跡的な破れ方をしました(笑)。これはもうこのときのパッションみたいなものが出てますね」
――そうした武道館後のふたりが観られた一方で、今年に入って今度は全国ツアーも発表されましたね。
設楽「そうです。今年は赤えんぴつの全国ツアーをやるんです」
日村「どういうことなんですかこれ(笑)。おーちゃんどうなっちゃうんだろう」
俳優座劇場ラストの舞台で忍者の格好ができて光栄
――そして最後は「Weirdo’s speech」という恒例の長尺コントで、しかも日村さんが忍者に扮するという。
設楽「ここでセットもガラッと変えて真っ白のパネルを入れて、忍者の衣装を着るという。やっぱりこういうのも好きなんですよ。いわゆる本番前の楽屋の話というか。こういうのも結構やってきたよね」
日村「うん、バナナマンの王道」
設楽「でもラストに持ってくる長尺のコントが忍者というね。写真だけ見ると、ちょっとだせえコントやってんじゃないかと(笑)」
日村「光栄ですよ私は。俳優座劇場さんのラストの舞台で忍者の格好ができるんですから(笑)」
設楽「これもちょっと切ない話ですよね」
――これも大人の恋愛なんですけど、最後に好きな人が来なかったというところでのニュアンスもぐっときてしまいまして。
設楽「あっさりとね。結構そんなことなんですよ。で、そこに奇妙礼太郎さんの曲(“かすみ草”)がかかるんだよね。ここでの奇妙さんの曲がまたいいんだよね」
日村「夏の終わりを感じちゃうよね」
設楽「これもやっていて楽しかったよね」
――これをもって2024年の単独ライブ、そして俳優座劇場での最後のライブが幕を閉じました。
設楽「そうですね。でも改めて、ずいぶんしっかりやったと思う。2025年に入って俳優座劇場さんで、過去のライブの上映会とトークショーをやらせてもらって。そこで過去のやつを振り返ったんだけど、昔に比べたら今はちゃんとしていて、昔はもう若いというか」
日村「あのときはあれでさ、いいねってなるんだよね」
設楽「喋り方とかも違うんだよね。ヘラヘラしてんだ(笑)」
日村「座り方、立ち方全部がね、嫌なんだよね(笑)」
設楽「でも、また何年か経ってみたら、このライブも〈下手くそだな〉って思うかもしれない。若さがないもんね(笑)」
日村「いやほんと。あんな激しく動いたつもりが、映像で見たら〈俺そんなにキレキレじゃねえな〉というのはいっぱいありますね(笑)」
最後のライブは老人ホームで
――さて、そうしたひとつ集大成のようなもの見た〈W〉ですが、今後の展開は何か考えられていますか?
設楽「今年はやらないんですけど、またネタライブはやろうと思っています。まだ決定していないのでなんとも言えないですけど。別にそんなに力を入れないで、まずはやろうかなと思ってますけどね。今はまだ何も考えてないです」
日村「そうですね。時期がいつなのかも何もわかってないもんですから。今まではずっと夏にやっていましたから、いつもだと5月か6月とかにそういうお達しが来てましたけど、今度はわからないですからね。でも絶対にまたやりたいよね」
設楽「年齢的にもね、もうお互い50も超えてしんどいし、体力も記憶力もないんでね。あとできても……50年くらいか」
日村「すげえやる気じゃねえか(笑)!」
設楽「年1回だとしてもあと50回くらいしかできない」
――102、3歳までやると(笑)。
日村「でもたぶん面白いと思うよ。何を言っているのかわかんないだろうし(笑)」
設楽「うん。観に来た人が怒ると思う(笑)」
日村「〈何やってんだこれ?〉って(笑)」
――50年もあればあと何回か会場が変わりそうですね(笑)。
設楽「最後は老人ホームとかになっちゃうよ。手とか体も後ろから支えてもらったりして」
日村「それは、さすがにみんな〈もうやめましょうよ〉って言うよね(笑)」
INFORMATION
TOWER PLUS+ バナナマン特別号
サイズ:B3サイズ四つ折り(折り畳みサイズ:B5)
ページ数:5P
配布開始:2025年8月7日(木)開店から
※「TOWER PLUS+」はより多くの方に手に取っていただきたいため、お1人様各1部までのお持ち帰りとさせていただきます。無くなり次第配布終了となり、増刷の予定はございません。また、お取り置きはできません。ご了承ください
※配布開始時間は店舗により異なりますので、あらかじめご了承ください。天候や交通事情により入荷が遅れる場合がございます
RELEASE INFORMATION

リリース日:2025年8月7日(木)
■Blu-ray
品番:HPCG-0043
価格:5,500円(税込)
■DVD
品番:HPCG-0042
価格:4,400円(税込)
収録内容
・Wretched man
・Wish List. I
・Wonderful words
・Wish List. II
・Wish List. III
・What to do?
・Weirdo’s speech
映像特典
・なぞなぞ
・人生なんやかんやMV
・理想
・ライバル