20代の血気盛んな若きヘンデルの野心的作品“主は言われた”を、ローマでの先輩作曲家ロッティの同名作品とあわせて収録した、新進気鋭の古楽グループ、レ・ザルゴノートによる注目のアルバム。ロッティとヘンデルの作品をその影響関係を感じながら聴き比べるのも楽しいが、アルバムの白眉はロッティの“ミゼレーレ”。この鬼才の、不協和音を多用した強烈な表現力を、これでもかと感じることができる。ギリシャ神話のアルゴー船の乗組員たちにあやかって命名されたレ・ザルゴノートの歌い手たちは、小編成ながら圧巻の表現力を発揮し、作品の真価を聴かせてくれる。
レ・ザルゴノート(Les Argonautes)『ヘンデル、ロッティ:主は言われた』ジョナス・デスコット指揮で新進気鋭の古楽グループが圧巻の表現力を発揮
