(左から)多田和也、宮田悟志

抜群のハーモニーと確かな歌唱力で心を掴むボーカルデュオBREATHEが、2025年の初ライブとして5月28日(水)にビルボードライブ横浜に登場する。

2010年の〈VOCAL BATTLE AUDITION 2〉で注目を集め、松尾潔のプロデュースにより華々しくデビュー。その後それぞれの道を歩んできた宮田悟志と多田和也は、2021年に再始動を果たし、10周年を超えた今も進化を止めない。今回の公演では、昨年発表した“Lose Control”を手がけたシンガーソングライターのKをスペシャルゲストに迎え、〈三声のハーモニー〉という新たな挑戦に踏み出す。

ビルボードライブという洗練された空間で、今のBREATHEが鳴らす音とは? Kとの制作秘話、ステージへの思い、そして再始動後に掴んだ現在地を、ふたりが丁寧に語る。


 

念願だったKとのライブ共演

――今回、改めてビルボードライブ横浜で公演を行うことになった率直なお気持ちを聞かせていただけますか?

宮田悟志「僕はデビュー前からずっとビルボードライブに通っていました。好きな海外アーティストが来日した際にはよくライブを見に行っていましたし、僕にとっては〈遊びに行く〉というより、〈特別な体験をしに行く場所〉という感覚があるんです。だから今回、改めてそのステージに立てることが本当に嬉しく、ワクワクしています。

しかも今回は、以前アルバムでカバーさせていただいたKさんがゲスト出演してくださるということで。ずっと〈いつかライブでご一緒できたら〉と願っていたのですが、なかなか機会に恵まれず。ようやく同じステージに立てることになり、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。ファンの皆さんも楽しみにしてくださっていると思うので、僕らも一つひとつ噛みしめながら臨みたいです」

多田和也「Kさんの楽曲をカバーさせていただいたご縁があって、昨年、僕たちのアルバムリリースをきっかけに初めて直接お会いすることができました。音楽の話はもちろん、人としての魅力にも触れることができて、とても温かい方だなと感じました。

今回は、そのKさんと同じステージに立てるということで、本当に貴重で特別な機会だと思っています。何度も立たせていただいているビルボードライブのステージですが、今回はまたひと味違う気持ちで臨んでいますね」

――そもそもKさんの楽曲をカバーしようと思ったきっかけや、その経緯を教えていただけますか?

宮田「もともとは、松尾潔さんのプロデュース曲で構成されたカバーアルバム『Lovers’ Voices ~松尾潔作品 COVER BEST~』を作るという話があったんです。そのとき、候補曲のリストにあったのがKさんの“Only Human”でした。

僕たちはちょうど、デビュー前の頃に『1リットルの涙』というドラマをリアルタイムで見ていた世代だったので、その主題歌だった“Only Human”には特に強い思い入れがあって。リストを見た瞬間〈これはぜひ歌いたいよね!〉とふたりの意見が一致しました」

多田「“Only Human”は、もちろんドラマの影響も大きいのですが、それ以上に〈時代の空気〉をまとった楽曲だと僕は思っています。聴いていると当時の感情や景色がよみがえってくるというか。だからこそ、カバーするときはただ真似るのではなく、自分なりにどう感情を乗せて表現するかを考えながら歌いました」

宮田「他にもBREATHEのセカンドシングル“So High”のカップリング曲として、Kさんの“Music in My Life”をアコースティックバージョンでカバーしたのですが、そういった流れが今回の共演にもつながっていると思います」