ベルリン・フィル日本公演がS席5万円、SNS・メディア露出多いピアニストは欧州オーケストラとの共演も含めS席2~3万円のチケットが販売され高集客を実現する。一方で日本の音楽団体は例えば文化庁の文化芸術鑑賞・体験推進事業での学校訪問や日本舞台芸術振興会の舞台芸術等総合支援事業の助成金を主な収入に厳しい経営を行う。両極端の格差がある現状を、日本の西洋音楽受容の過程を明治政府の政策や公費私費で留学したアーティスト、彼ら彼女らへの日本音楽界の対応や偏見、メセナとしての財閥の取り組みを振り返り、欧米の芸術と興行の発展及び両立の歴史を確認し、今後の指針を考える。