Nikoんの2ndアルバム『fragile Report』、1stアルバム『public melodies』のリリースを記念して、タワーレコードではフリーマガジン「TOWER PLUS+ Nikoん 特別号」を発行! ここでは中面に掲載された、インタビューの完全版を掲載いたします。「TOWER PLUS+」はタワーレコード全店にて配布中です! *TOWER PLUS+編集部

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オオスカ(ギター/ボーカル)とマナミオーガキ(ベース/ボーカル)からなるロックバンドNikoんが、2025年9月24日(水)に2ndアルバム『fragile Report』をリリースする。バンドはmaximum10と契約し、本作はNikoんにとってメジャーデビュー作でもある。CD限定でのリリースとなる2ndアルバム、そして同日に発売となる1stアルバム『public melodies』について2人に話を聞いた。


 

ビートルズのように2人ともフロントマン

――2023年のバンド結成から今回の2ndアルバムの完成まで約2年半、すごいスピード感ですね。

オオスカ「自分としては割とゆるやかだったなとは思ってます。自分らがやりたくないことはやってきていないので、〈これしんどいな〉ってこともあんまりなかった。やることは常にある程度決まっているし、何かタスクに追われるようなこともなかったので」

マナミオーガキ「確かにずっと充実してはいました。中身が詰まってる日がずっと続いているというか」

――前作がオオスカさんのボーカルをメインとしたアルバムだったのに対して、『fragile Report』はマナミさんが全曲でボーカルを務めています。このコンセプトは早いうちに決まっていたんでしょうか?

Nikoん 『fragile Report』 cutting edge/maximum10(2025)

オオスカ「〈俺だけのバンドにしたくなかった〉ところはすごくあります。ビートルズだって全員歌うし、曲だって作るじゃないですか。だから自分ら2人ともフロントマンのような感覚でやってもいいなと思って。そういう思いもあって、ぺやんぐ(マナミオーガキの愛称)主体の2枚目を作ろうかなと思いました」

マナミ「最初に全曲自分がボーカルをやると聞いた時はびっくりしたんですけど、Nikoんの前にオオスカとやっていたバンドでは自分自身を入れる余地みたいなものがなくて。ただ、Nikoんではそれができるかもって感じてからは意欲的に取り組むようになりました。なので今作のコンセプトも、ある程度すんなりと受け入れられました」

――表題曲の“fragile report”からアルバムは幕を開けますが、イントロには街の雑踏の音も入っていてコンセプト作品であることを感じさせます。

オオスカ「この曲はできたのが割と遅かったんですよ。雑踏の音についてはイヤホンとかで聴いた時、外から聞こえてる音なのかなと思ってもらえるような、現実とこのアルバムの境目をわかりづらくしたかったんです」

マナミ「曲の原型はギターと歌しかなかったんですけど、デモを作り始める段階でオオスカのギターとかが入ったバンドアレンジのものになっていった感じです。歌詞は曲が制作の後半のほうにできたというのもあって、結果的にアルバムを総括するようなものになりました」

――“bend”は前作からの流れも感じるヘヴィなロックナンバーという意味では、このアルバムの起点となった曲だと思いました。

オオスカ「この曲はトラックを俺が作っていて、そこにぺやんぐに歌とベースを入れてもらいました。同時期にあった“さまpake”は、ぺやんぐらしい曲に対して俺がギターやアレンジでどう違うものにできるかっていうアプローチの仕方だったんですけど、“bend”はその逆で。俺が歌う曲としてはすぐに想像がつくけど、それまでのぺやんぐのイメージにはなかった冷たくドライに歌う曲に挑戦してみた感じですね」

マナミ「自分がこれまで全然歌ってこなかった感じの曲ではありました。でも、明るくはないけど感情や情緒の温度感は感じられるオケだなとは思っていたので、自分の表現を入れ込んで作ることができました」