チェリストのシェク・カネー=メイソンはアフリカ系7人兄妹の一人で、この一家が親しんだ音楽を兄妹アンサンブルで演奏。根源的な躍動に満ちた“ます”も良いが、耳にして頂きたいのは前半。霊歌を兄妹7人した“深い河”とウェールズ伝承曲“海辺で”で穏やかに開始して、イサタ作曲の“Hiraeth”へ導く流れが素晴らしい! この曲はゆっくりとした美しく懐かしいメロディは感動を与え、気持ちを穏やかにする。ウェールズ賛美歌“清らかな心”やジェネバが弾く静けさが漂うショパン“幻想即興曲”、シェクが弾く深淵な歌があるドヴォルザーク“月に寄せる歌”も何度も聴きたくなる。