Photo by 琴音

冥丁が〈奉納演奏〉を京都・音羽山 清水寺で2026年4月18日におこなう。

日本を代表するエレクトロニックミュージックのアーティストとして世界的な評価を集めている冥丁。彼が、世界遺産に登録されている音羽山 清水寺の本堂舞台で、活動の集大成として奉納演奏をおこなう。

©︎discovery go

音羽山 清水寺で冥丁が奉納する音楽は、20代の頃から京都で見つめつづけてきた〈日本の姿〉そのものだという。自転車で町を巡り、寺社仏閣だけでなく、夜の嵯峨野の池に浮かぶ赤い月、路地の暗がりの奥に垣間見える人々の暮らしの色彩を目にしてきた冥丁。彼は夜な夜な京都を彷徨いながら、〈日本とは何か〉を自分の目で見つめ直し、町に潜む〈音〉を探し続けてきたそうだ。そこで出会った風景や記憶は、やがて冥丁独自の音楽性を見いだし表現へと昇華されたが、それらすべてが生まれた場所こそ、長きにわたり音楽修行を重ねてきた京都だったとのこと。

冥丁は、そのようにして着想を得た音楽を〈失日本〉と名づけ、日本文化から失われつつある印象や記憶を、現代的な感性で再構築してきた。その後、日本・欧州・アジアを巡る単独公演やツアーも実施。ライブハウスや野外フェスティバルだけでなく、寺院や文化財、歴史的建造物などで演奏を重ねながら、自身の表現を深めつづけてきた。

今回は、冥丁が積み重ねてきた作品と京都への想いのすべてを捧げる場として、世界遺産であり、古来より芸能奉納の場でもあった清水寺で、奉納演奏を開催する。

冥丁のコメントは次のとおり。

私は音楽活動を通じて、「失日本」という解釈を現代に掲げ、日本に古くから現存する自明でありながらも幽微な世界に焦点を当てた独自の音楽を創造してきました。20代、京都に籠りながら人知れず時代を見つめ、たった一人で音楽修行を重ねてきた経験を持つ私にとって京都は自分自身の礎となりました。そして、過去から現在まで続く数多の常識を自分自身の心の目で捉え表現を行い、音楽を通じて表現者として活動を行うことができる立場に至りました。このような人生を歩んできた現在の私の集大成を表現する奉納演奏となります。

同公演のキービジュアルの原画は、京都・西陣の唐紙工房・かみ添が制作。京唐紙とは、版木を用いて和紙に文様を写しとる、京都に古くから伝わる装飾技法によって生み出される紙の表現だ。平安時代から貴族の邸宅や寺社仏閣、町家の襖や屏風を彩り、日本の美意識と暮らしに寄り添いながら受け継がれてきた技術である。かみ添は、こういった京唐紙の歴史と技法を現代の感性で捉え直し、新たな表現として再構築する制作を続けている。冥丁も、〈失日本〉という視点から日本的な感性を再解釈し、音楽として現代に新しい表現として提示してきた。かみ添が描く京の意匠と、冥丁が表現する独自の方向づけが交差し、新しい世界が紡がれている。

公演のチケットは、2月14日正午からPeatixと、本公演の主催者であり京都に店舗を構えるしばしで販売が開始。しばしの店頭では、特別に本公演のキービジュアルがデザインされた実券を〈奉納公演鑑賞記念符〉として販売されている。

さらに冥丁は、4月17日(金)にリリースするニューアルバム『瑪瑙』(めのう)から先行シングル“新花魁”(しんおいらん)を2月6日にデジタル配信で発表した。

“新花魁”は、3部作『古風』に通底する哀愁と、その先に切り開かれた影を表現したものだという。冥丁がこれまで継続して取り組んできた主題〈失日本〉が、時を経て一つの像を結ぶ楽曲だそうだ。

同曲は、『古風』編初作に収録された“花魁I”(2020年作)を原型に、公演を重ねるなかで舞台上で何度も披露され、磨き上げられ、5年を経て“新花魁”という名を持つに至ったとのこと。同曲を通じて、歴史上で語られる花魁という存在の先に表現されたのは、〈私〉と〈非私〉との、そして冥丁自身が現代で見た日本の自然美の連なりと、麗しくも咲き誇る鮮烈な哀愁だという。

朽ちゆく質感の層を漂う遠い声、古楽器の音を使いながらも伝統的手法とは異なる独自のパーカッシブなリズム、そして現れては消えていく旋律の連なりが、明確な物語を語ることなく、リスナーの感覚に直感的に触れてくる曲になっている。

『瑪瑙』の序章として位置づけられる“新花魁”は、実直で創造的な営みを止めることなく仕上げられた一曲だそうだ。ここにあるのは、再構築された歴史ではなく、自明でありながら幽美な印象として漂う日本の姿〈失日本〉であり、日本的な感性と現代的な表現が織り成す新たな輪郭であるとのこと。

ミュージックビデオ(映像:戸谷光一)も公開されており、映像やアーティスト写真に映し出された冬の日本海や孤高の断崖に舞い散る霰、波飛沫などの情景は、冥丁自身が10年間にわたって広島で過ごした日々の葛藤と、自身の創造する音と孤独に向き合った有様を象徴しているという。

 


LIVE INFORMATION
奉納演奏

2026年4月18日(土)京都・⾳⽻⼭ 清⽔寺 本堂舞台
開場/開演:19:30/20:30
主催:しばし
協力: 音羽山 清水寺〈Feel Kiyomizudera〉プロジェクトチーム/KITCHEN.LABEL/Inpartmaint Inc./p*dis
チケット料金:本堂舞台 着席席 8,000円/本堂舞台 スタンディング 5,000円
奥の院 着席席:4,000円
情報公開日時:2026年1月30日(金)正午
チケット発売日時:2026年2月14日(土)正午
チケット発売サイト:meitei.peatix.com
※上記サイトは発売開始日時より有効となります。

■お問い合わせ先
メール:info@sibasi.jp
電話:080-4189-3396(電話の受付時間:13:00~19:00)
※音羽山 清水寺へのお問い合わせはご遠慮ください

■チケット
一般チケット(オンライン販売のみ)
チケット発売サイト:meitei.peatix.com
※発売開始日時より有効となります

■特別チケット(実券)
〈奉納公演鑑賞記念符
しばし店頭で販売
〒606-8335 京都市左京区岡崎天王町76-16
営業時間:12:00-19:00(月曜定休)/12:00-22:00(土日のみ)
sibasi.jp/
instagram.com/sibasikyoto/
※一般チケットと特別チケットの料金は同額です

 

RELEASE INFORMATION
冥丁 “新花魁”

リリース日:2026年2月6日(金)
配信リンク:https://kitchenlabel.lnk.to/52P3moDM

冥丁 『瑪瑙』 KITCHEN. LABEL(2026)

リリ-ス日:2026年4月17日(金)

 


PROFILE: 冥丁

Photo by Hiroshi Okamoto

冥丁は、〈自明でありながらも幽微な存在として漂う日本〉(誰もが感じる言葉では言い表せない繊細な日本)の印象を〈失日本〉と名付け、日本を主題とした独自の音楽表現を展開する、広島・尾道出身、京都在住のアーティストである。現代的なサウンドテクニックと日本古来の印象を融合させた、私的でコンセプチュアルな音楽表現を特徴とする。『怪談』『小町』『古風(Part I, II, III)』からなる3部作シリーズを発表し、その独自性は国際的に高く評価されている。The WireやPitchforkなどの海外主要音楽メディアからも注目を集め、冥丁は近年のエレクトロニックミュージックにおける特異な存在として確立された。音楽作品の発表だけにとどまらず、国際的ブランドや文化的プロジェクトのための楽曲制作に加え、国内外における公演活動や音楽フェスティバルへの出演、ヨーロッパやアジアでのツアーを通じて活動の幅を広げてきた。さらに近年は、寺院や文化財、歴史的建造物といった空間での単独公演へと表現の場を拡げ、日本的感性と現代的表現の新時代を見いだし続けている。
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