2026年4月22日、北山宏光(Hiromitsu Kitayama)が、ポニーキャニオンとTOBEが新たに立ち上げた新レーベル〈RED ON〉移籍後第1弾シングル『ULTRA』をリリースした。温かなラブソング“ULTRA”、洗練されたグルーヴが光る“タイムトラベラ”、アグレッシブなヒップホップナンバー“11:11”を収録し、北山のさまざまな側面が味わえる作品だ。そんな同作はどのようにして誕生したのだろうか。各曲や表題曲のミュージックビデオについて、本人にたっぷり語ってもらった。

なおタワーレコードは、『ULTRA』のリリースを記念してフリーマガジン「TOWER PLUS+ 北山宏光 特別号」を発行、全店で配布中だ。コラボポスターの掲出、オンライン購入者限定のムービー配信など、多彩なキャンペーンも展開している。ここでは「TOWER PLUS+」の中面に掲載されている、インタビューの完全版をお届けしよう。

Hiromitsu Kitayama 『ULTRA』 RED ON(2026)

 

軸があるから違う音楽をやっても〈北山宏光〉でいられる

――新レーベル〈RED ON〉で新たなスタートを切る形となりました。現在の心境はいかがでしょうか。

「新しいことを始める時はやっぱりドキドキするし、ワクワクもしています。しかも4月に新しい一歩を踏み出せたので、節目になったかなと思います。新人のつもりで頑張ります(笑)」

――とんでもないビッグな新人ですね(笑)。新レーベルになったことで、表現をする上で今までとは違ったアプローチもできたのでは、とも感じました。

「やっぱり僕の作品を、手にとってくださる方が増えると思うんですよね。皆さんの目に触れる機会が多くなって、今までとは違う見方をしてくださるかもしれないというのが一番変わったところです。

とはいえ、〈じゃあ楽曲の作り方や表現方法を変えよう〉ということはなくて。〈みんながハッピーになれる曲をやるべき〉ということはあったかもしれません。特に“ULTRA”はストレートに伝えることを大切にしました」

――全3曲が収録されますが、この3曲を通して〈見せたい北山宏光像〉などはあったのでしょうか。

「これまでいろいろなことをやってきたので、今の自分だと思えるものを並べるべきだなと思っていました。〈こんな顔もある、こういう面もある。でもそれすらも北山宏光だ〉と表現をしています。3曲目の“11:11”は初めて複数人をフィーチャリングしているので、また違った表情が出せたのかな、と。

音楽的にはバラバラな3曲に見えるかもしれませんが、僕から見ると自分なりの縦軸を持ちつつ、〈こういう歌い方もできるよ。こういう楽曲もあるよ〉と提示しているイメージですね。軸があるから違う音楽をやっても〈北山宏光〉でいられるというか」

 

回る地球も螺旋状のDNAもすべて〈ULTRA〉

――なるほど。では、楽曲についても聞かせてください。まずは表題曲の“ULTRA”から。ストレートなタイトルですが、どんな意味が込められているのでしょうか。

「歌詞の中にもあるのですが、生まれたばかりの友人の赤ちゃんを抱っこした時、なんとも言えない感情になったんです。〈この子は生まれてきてここにいるだけで素晴らしいな。ウルトラだな〉と(笑)。

そういう感情になっていた時に、藤家(和依)くんと一緒に楽曲を作っていたんです。〈ライブでこういう曲があったらいいよね〉という話をしてデモを作ってもらったのですが、イントロを聴いた時に〈藤家くん、この曲ウルトラだよ!〉と。藤家くんは〈え、何それ?〉と言っていましたが、〈タイトルは“ULTRA”ね〉と決まりました」

――そんな出来事があったとは……!

「〈ULTRA〉の〈L〉と〈R〉が左手と右手で、大事なものを両手で抱きしめた時に〈L〉と〈R〉を抜いた〈UTA〉が生まれるとか、〈UTA〉=子ども=命であるとか、そういうことを歌詞に込めていて。僕がこの感情を抱いたのは友人の子どもがきっかけでしたが、きっと僕の親が僕を最初に抱っこした時も同じような感情になったんだろうなとも感じたんですよね。

そして、そういう感情が今に至るまでずっと続いていることが、〈くるくると繋がってる〉というワードになっています。地球が回っているのにも、DNAが螺旋状になっているのにも繋がっていて、そういったことすべてが〈ULTRA〉だという意味を込めています」

――最初に拝聴した時、メロディーからはもちろん、歌詞からもハッピーな印象を受けたのですが、今のお話を聞いて納得しました。

「そう、ハッピーなんだよね。それに僕はどこか青さも感じていて。イントロの時点でそう感じたので、青さを表現するために〈教科書〉というワードを使ってみたり。大人になって教科書を見返してみると、〈あの頃は誰々に手紙を書いたな〉とか、〈言いたかったメッセージを言えなくて消したな〉とか、思い出すと思うんです」

――大人が聴くと、たしかに懐かしさも感じますよね。

「僕も懐かしさやエモさを感じました。でも、疾走感があって最後まで幸福感がある。この曲の持つ力って、そこなのかなと思いました」