キャリア史上初めて曲先をメインに取り組んだソロ3作目。その試みはうまくハマったようで、アコースティック主体の穏やかなサウンドに乗せて口笛や飾らない歌がふんわり舞う“EMO”、ふと立ち止まって自分の現在地を見直せる〈伸びていく髪/動く手足/あたたかい肌/静かな呼吸〉のラインが印象的な“ゾーン30”が、序盤から心のギアを円滑にニュートラルへと戻してくれる。中盤の表題曲でエモーションが極まる美しい流れ、“電車でガタゴト”に漂うシンパシーを覚える暮らしの香りもいい。“ここで”に窺い知れるは、感情の移ろいを認識しながらも静かに抗う生きざまか。
橋本絵莉子『OVER LIFE』初めて曲先をメインにしたソロ3作目はエモーション極まる美しい流れやシンパシーを覚える暮らしの香りも