下町育ちならではの気取りのないセンスと快い湿度を湛えた歌声でメロディーを紡ぐシンガー・ソングライターの3作目。日常的感情から生まれる言葉と幻想みのあるサウンドのレイヤーからなる楽曲は、ファンタジアでありながらも親近感のあるポップス。スティーリー・ダン的な“都会の暗礁”を聴いてふと思ったが、こいつは〈幻想の摩天楼〉ならぬ〈幻想の下町〉だなと。