キッズから絶大な支持を受けているライヴ・イヴェント〈REDLINE〉が、隆盛するラウド・シーンのさらなる活性化を図るべく放つ、次世代を担う4バンドをピックアップしたスプリット盤『REDLINE RIOT!!』。プレイボタンを押したその瞬間、あなたの目の前には生々しいフロアの熱狂が広がっていくだろう。

VARIOUS ARTISTS REDLINE RIOT!! REDLINE(2014)

 人種差別や死などのヘヴィーなテーマを叫ぶwrong cityは、“Perfect duty”で持ち前のシリアスでダーティーなサウンドを炸裂させたかと思えば、Survive Said The Prophetはあえてメランコリックなミディアム“I Guess I won't Tell”を持ってきて、彼らの誇りである歌をしっかりと届けてくる。そして、USオルタナの破壊力と強烈にキャッチーなメロディーを掛け合わせるNOISEMAKERが光の射す壮大なアンセム“Horizon”で来春にリリースされるメジャー移籍作への布石を感じさせれば、獰猛なメタルコアを轟かせるCrystal Lakeはブルータルさのみでなくドラマティックなコーラスにも磨きをかけた“Light Up The Tunnel”でシンガロングを巻き起こす。

 各組が2曲ずつ提供した全8曲入りなのだが、どれもが自身の本質を全力で叩き付けたようなものばかり。言わば、自分たちが何者であるかをわかりやすく提示した名刺であり、同志やシーンへ向けた大いなる挑戦状であり、ラウド・ミュージックを次のステップへと導く羅針盤のような、強力な一枚に仕上がっている。

 

▼関連作品

左から、NOISEMAKERの2014年のミニ・アルバム『MAZE』(Yumechika)、Crystal Lakeの2014年のEP『CUBES』(CUBE)、wrong cityの2014年作『Induction Of Otherside』(RATRACE)