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当時、「オネアミスの翼」などを手掛けて注目を集めていたガイナックス制作によるOVA。いまのところシリーズ唯一の作画アニメであることや、主人公ふたりの少し茶目っ気のある言動もあって、原作の雰囲気にいちばん近いかも。山中紀昌のシンセをベッタリと敷いた劇伴もいま聴くと逆に新鮮だ。メカニックスーパーバイザーには庵野秀明の名前も!
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トゥーンシェイドと呼ばれるイラストタッチの3DCGとリアルな背景の融合により、「アップルシード」の緻密で重厚なSF世界を見事に映像化した荒牧監督の出世作。カール・クレイグやアクフェンらの先鋭的なトラックを劇中で使用し、視覚と聴覚の両方で未来的なヴィジョンを体感させるスタイルは、以降のシリーズの雛形とも言えるだろう。
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「アップルシード」と荒牧監督がふたたび邂逅したフルCGによる長編映画の第2弾。ジョン・ウーがプロデューサーとして関わっており、アクロバティックなアクションや息をつかせぬストーリー展開はまさにハリウッド級のクォリティーだ。音楽監修を担当した細野晴臣やHASYMO、コーネリアス、rei harakamiらが寄せたエレクトロニカ調の劇中曲も聴きモノ。
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昆虫型生物と人類の戦いを描いたハリウッドの人気SF映画の第4弾は、荒牧監督ら日本人スタッフの主導によるフルCGアニメ作品。パニック映画には欠かせないスプラッタ的な描写やお色気シーンなどにも果敢に挑戦し、フォトリアルCGでの表現力を磨いた成果は〈アルファ〉にも表れているはず。
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配信などで展開された全13話のCGアニメで、監督は「図書館戦争」の浜名孝行。続き物ということで主人公ふたりの関係性が丁寧に描かれるのが特徴だ。また、頻繁に登場するギリシャ神話のモチーフやConishによる幻想的な劇伴など、全体を覆う神秘的なムードも印象的。なお、デュナン役を演じるのは坂本真綾で、可愛らしさはシリーズ随一かも!
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松本零士の名作コミックを壮大なスケールのCGアニメで甦らせた話題作も荒牧監督の仕事。「機動戦士ガンダムUC」の福井晴敏が脚本を担当し、死に場所を求めてさすらう宇宙海賊の影に新解釈を与えている。アルカディア号の巨体が躍る宇宙戦のCGは圧巻の一言。