古谷実のコミック「ヒメアノ~ル」をV6の森田剛を主演に迎え映画化。原作ファンとして原作の雰囲気を大切に映像化しようというのがすごく伝わった。〈笑い〉と相反する〈狂気〉が混ざり合い、映画としてとても歪。だが、そこがこの映画の最大の魅力であり、一番恐怖を感じるとこだ。特筆べきはやはり森田剛の怪演。これぞサイコパスと思わせる噛み合わない会話に感情の無い眼は鳥肌が立つほど怖い。面白かったのはタイトルバックが出るタイミング。そこからストーリーが一気に加速し、どんどん引き込まれていく。日常に潜む恐怖を見事に描いたトラウマ級のホラー映画。覚悟をもって鑑賞してほしい。