2014年の前作あたりから実質的にアレックのソロ・ユニットとなっているCYHSYのニュー・アルバム。ヘニョヘニョしたヴォーカルはもちろん健在ながら、トム・ウェイツ的なフォーク・ロックや、ジョン・ケイルを影響源とするアヴァン・ポップなど、いままでよりもストレートに先輩への憧れを表現している。統一感のなさに好みは分かれるかもしれないが、ツーリスト気分で身軽に音楽と戯れる現在の彼を私は支持したい。