ロバート・グラスパーが指揮したマイルス・トリビュート作への参加を経て2年ぶりの3作目が完成。前作『Illa J』で聴かせたメロウな音像は、J・ディラのビート様式よりもウマー~ソウルクェリアンズ期のジェイ・ディーの作法を引き継いだものだったが、今作でもその路線を独自に探求。盟友カルヴィン・ヴァレンタインにプロデュースを委ねて自身のヴォーカルを前面に出し、ネオ・ソウルとしても聴ける逸品になっている。