不可思議/wonderboyに影響を受けて制作活動を始めたという、24歳のシンガー・ソングライターによる初アルバム。ヴォーカル・エフェクトを要所で用いて現代的なメロウネスを創出しつつ、ラップとも歌ともつかないメロディアスなフロウで連ねる言葉は、生き難い世に少しでも光を照らさんと願う祈りの詩のよう。ピアノやギターが親密な空気をもたらす自作のトラックも含め、ただ繊細なだけではない強さを感じさせる一枚だ。