今年で結成20周年を迎え、フル・アルバムとしては7年ぶりとなる8作目が完成。TVアニメ「銀魂」のエンディング・テーマ“SILVER”などのタイアップ・ソングも収録しつつ、今作はこれまでの歩みを凝縮したRIZEらしさと新境地に手を伸ばした挑戦心が同居する、懐の深い作品になっている。トラップを用いたサウンドにJESSEのラップが乗るメランコリックな曲調の表題曲に意表を突かれたかと思えば、“ALL DOGS”では90年代ミクスチャー風の重厚なグルーヴで身体を心地良く揺らしてくる。ほかにも、軽快なスカのリズムや童謡から引用した歌詞が親密な響きを放つキャッチーな“うしろの少年”にも耳を惹かれるが、個人的にはいかついミクスチャー・ロックが続く中盤以降の流れに興奮しっぱなし。特に“JUSTICE”は切れ味鋭いラップが冴え渡り、〈これぞRIZE!〉と快哉を上げたくなるほどのカッコ良さ。放送禁止ワード炸裂でやんちゃな表情を刻み付けた“LOVEHATE”も最高だ。全17曲、捨て曲ナシ。