いかにもの子らしい悪意のあるジャケだが、中身は単純ではない。英語詞で〈空を舞う鳥みたいに/僕はまた歌える〉と宣言するゴスペル風の“夕暮れの鳥”や、十八番とも言えるノスタルジックなサマー・ソング“陸上部の夏”がある一方、交響楽のようなトラックに鬱屈した詞を乗せた“まいちゃん全部ゆめ”、アイリッシュな“僕はぬいぐるみ”なども良い。メロディアスな魅力も不変で、つくづく地力のあるバンドだ。